がーしー大福 その1

今日は、研修医の先生の指導でした。

研修医の先生には、様々なことをお教えしています。彼らは次世代の医療者です。つないでいかねばなりません。勉強は自分たちでできる人たちですが、実践はどうしても教えてあげる必要があります。

皆様、以前ツイートした中で中医師(漢方相談などに使われます)と漢方専門医の違いについて説明したことを覚えておられるでしょうか。中医師のみの資格では、日本では法律上、医療行為はできません。

医療行為とは、東洋医学に限って言うと、視診・問診・脈診・腹診すべてを行い、診断し治療を行うことです。これら一連の流れを、中医学では弁証論治といいます。

この中で、難関は脈診と腹診です。両方とも、きちんとした教育者について学び、実践の中で試行錯誤していく必要があります。

私は、漢方外来で沢山の患者さんの脈を触れ、腹部診察をし、舌を見ます。そうして現場で経験を積み上げていくうえで、強く思うのです。難しい医学だなあ、ということを。漢方を必要としてる人がいるのに、治療者の教育には時間がかかります。

ご興味のある方は、私のHPの中の「漢方診察」(リンクに飛びます。私の脈診学習の過程が書いてあります。)をご覧ください。脈診一つとっても、難しいです。コロナ漢方のサイトは、「脈の診察」しか詳しく記載していませんが、通常は、腹部診察(腹診)が最も重要となります。皆様、ここ重要です。脈の診察が大事になってくるのは、発熱の急性期のみです。コロナ後遺症に移行した場合、全ての診断は腹診で行います。脈もみますが、副次的な情報ととります。

私が言いたいのは、沢山の情報が氾濫するなか、どのように情報を見極めるのか?

あなたを何々証と診断した方は、脈診をされましたか?その脈診をした方はどのような方でしたか?

その人が実践で脈診・腹診を学ぶことができる立場かどうかをきちんと見る、ということです。

何度も言いますが、脈診も腹診も難易度の高い診断方法なのです。

日本で患者さんに触れて「診断」する行為を許されている国家資格は医師と鍼灸師です。たとえば、市井の漢方相談において、脈を診ることもあると思いますし、それ自体は違法ではありません。何らかの身体管理の目的で患者さんに触れるのは違法ではありません。

しかし、日本の法律上、「医師」「鍼灸師」以外の職業の方は、身体診察の「教育」を受けることはできません。実戦で脈診を学べないのです。こんなに難しいのに・・・。その場合は、どうなるか?

「脈診」は自己流になっていきます。もちろん、腹診の所見も取ることはできないでしょう。そして、弁証論治はどうなるか? 当然、誤りが出てきます。

多くの患者さんが色んな情報に触れ、最終的に私の外来にいらっしゃいます。色んなところで、「あなたは何々証。この治療。」と言われ、惑い、困惑して。どれだけの金額を支払われたと思いますか?

明日に続きます。5年前のことになりますが、大福がこのようなサイトを作るきっかけになった気の毒な出来事をお話したいと思います。

追伸

日本で資格をお取りになった日本人の中医師の方も、きちんとした情報を発しておられる方は沢山います。私のこのページは、その方々に向けたものではありません。ご理解いただきますようお願いいたします。

一つだけ、私がお勧めする、バックグラウンドの方がいます。それは、「中国の本場で教育を受けた中医師」の方です。中医師は、中国で医療行為が可能です。つまり、現場で経験を積まれたご経験があると見ることができます。弁証論治も実地に基づいているはずです。私に、本場の脈診と舌診を教えてくれたのは、中医師として軍医をされていた中国人の女性(だいぶご高齢)でした。彼女は老獪な迫力のある女性でしたが、私に沢山の事を教えてくれました。今の私を作ってくれた・・・出会いに感謝です。