不思議な話をしてくれた鍼灸師(しんきゅうし)さん

鍼灸
鍼灸

性格には、はり師・きゅう師といいます。

鍼灸は、体の隅々の血管を開き、筋肉をやわらげる作用があります。血管が開くので、萎縮した筋肉に栄養を補うことができます。

大福が昔働いていた、漢方研修病院は、上手な鍼灸師さんがいて、色んなお話を聞かせてもらいました。

鍼灸師さんの一部の方は、第六感というか、霊感の優れた方がいらっしゃいます。その方もそうでした。鍼灸師さんの霊体験というか、色々な不思議なお話が面白くて、疲れた外来の終わりに、おしゃべりするのが好きでした。

下記は、Twitterで連載風に話した内容です。こちらのページにも、加筆修正したものを載せておきます。

霊能鍼灸師さんのお話。

鍼灸治療は、非常に難易度の高い治療です。 針を刺すとき、指先にすんごー-い集中します。ここじゃ!というポイントに入るとビリビリ!、と指先で感じるそうです。ある種の鍼灸師さんは、第六感というか、霊感みたいなのが働いている気がします。 

友達の鍼灸師さんの話だと鍼灸学校には、霊感の強い人がいっぱいいたそうです。講師の先生は、山伏をされていた方もいて、その方の第六感は怖いほどだったとか。(詳しくはまた友人に会った時に聞いてみます。) さて、大福が目にした鍼灸治療の霊現象。

ある日の午前中、私はいつもの通り、病院内の狭いブースで診察をしておりました。すると鍼灸師(女性)のブースから、患者さん(男性)がですよ、性行為の最中のような喘ぎ声を出しているのです!!患者さんは男性でしたが、何故か女性が出すような喘ぎ声なんです。

私は、興味にかられて、周囲の看護師とともにこっそり鍼灸師ブースをのぞきました。一つ一つのブースは、カーテンで区切られているだけなので、中を見たり・出たり・入ったりが簡単にできます。そこで大福が目にしたものは。

鍼灸治療中、患者さんはうつぶせです。ふつう、施術中はじっとしていますよね。違うんです。体幹は動いていないのですが、手足がおどるような、くねる動きをしているのです。関節の作りからいって、そんな動きできる?と疑うような。

見たことない薄気味悪いダンスでした。患者さんは、喘ぎ声も手足の動きも止めたいんですが、自力で止められない状況。その鍼灸師さんは非常に霊感のある人でした。

私はと言えば・・・情けないことに、薄気味悪いダンスを見た、その瞬間、くらくらしておえええーーーー!!と吐いちゃったんです。もう全身から汗。

診察室のベッドに横たわる大福。当然進まない外来診察。大丈夫?と思いつつも、外来を進めてほしい看護師さん。変な喘ぎ声を出し続ける患者さん。もくもくと刺す鍼灸師さん。なんだあの声、と不思議そうな(何も知らない)待合室の患者さん達。カオスでした。

彼女が刺す時だけ、その薄気味悪い手足ダンスが現れるのです。患者さんは、「渾身の力で止めようとしてる」とおっしゃいます。そして彼女の施術を受けた夜には。

鍼灸の施術を受けた夜、うつぶせで寝ていたら、急にすごい力で合掌の動きをさせられたそうです。背中側で合掌です。いや無理、肩の関節やられます。で、当然、患者さん本人は変な動きを止めたいわけですが、、力がすごくて手の動きを止められなかったと。

ある日、その鍼灸師さんは。

患者さんの許可を得て、ビデオ撮影をさせてもらったそうです。大福はその画像をこわごわ見た時に・・・何かが逃げ出そうとしているような動きに見えました。でも、患者さんの体に戻りたい、という意思も感じるような。よく分かりませんが、意志がある気がしました

霊能力のある人は、霊能力のある知り合いがいるものです。その鍼灸師さん、そのビデオをお知り合いの霊能者さんに見せたそう。霊能者さんが見た瞬間、「画面を消せーーーー!」と言って不動明王のご真言を唱え始めたそうです。

患者さんは何かに苦しんでおられるが、本人の問題というより、「業(ごう)」なんだ、とおっしゃいます。ごうとは理解に苦しみますが、その家系に伝わる因縁みたいなのがあるそうです。親の借金を子が背負う、みたいな?と私が聞くと、友人鍼灸師は苦笑。違うようだ。

業についての理解は諦めて、「なんで、薄気味悪いダンスを踊るの?」ですが、友人の鍼灸師の霊能力で、外に出そうになるんですって、その悪いモノが。業?悪霊?か何かが。彼女は除霊とかそんなつもりは全くなくて、

体の痛みを鍼灸で治そうとして真剣に施術したのは間違いないです。でも悪いものは患者さんから出たくないから、患者さんの体内に戻ろうとする。だから、ダンスというより意思を持つ何か、と大福が持った印象は正しかったわけです。

素人には、もうわかりません。どうしたらいいのか。その答えは、私には詳細がうまく説明できないのですが、悪霊らしきものがいても気に留めず、もくもく続けるんだそうです。「引き受けないで、流す」と言っていました。除霊なんて大それたことは論外。私がそれを聞いて微妙な気持ちになった理由は、

施術室は私の診察室が真隣だったことです。もう、自分の身の安全しか考えていません!

その得体のしれないものは、カーテンなんかふわっと超えて、私の背中に「ぴと」と、くっつくかもしれないじゃないですか。断ってほしいな・・・とまで(すみません!)思いました。

私の表情から全てを読み取った霊能鍼灸師。苦笑しながら、言います。「患者さんの背中には色んなものが見えるから・・・そのうちの一つ。」げんなりです!、私の診察室の隣で何が起こっているのでしょうか。ある日、患者さんの背中に不思議なものを見たそうです。

その鍼灸師は、ある日、患者さんの背中に蛇がのたくっているような動きをする「茶色い何か」を見たそうです。普段はアヤしがられるので、「こういうのが見える」と一切言わない鍼灸師さん。でも、患者さんが帰り道に不幸に合うと嫌だな、と思い恐る恐る告げた・・・!。

「あら、見えるの?」と艶然と笑ったそうです。この患者さん、かっこよすぎませんか? よく分かりませんが、その方を守る「何か(炎?)」だそうです。詳しくは教えてくれなかったと。いいなあ。私もかっこいい炎に守られたい。

怖がりなくせに、オカルト話に興味のある私でした。