腹証奇覧を改変
by大福

 更年期障害 の女性で、痩せてて 虚弱体質、少しほてり があって汗っかきの体質の方に向いています。 こういう体質の方は、風邪を引いた後の治りが悪く、疲労倦怠感が強く咳や痰、動悸 などで延々と苦しまれます。

滋陰至宝湯 は、虚弱体質 で体力がない方の、微熱傾向で長引く咳 に用いられます。特に、朝方に痰のからむ咳 が多いです。痰はねばっこく、咳をすることで体力が消耗してしまう・・・そんな方にぴったりです。

ご高齢の方で、不定愁訴 の多い方の、微熱 や軽い咳 によく使います。滋陰至宝湯は、おおもとは、「逍遥散(しょうようさん)」という処方です。逍遥散は、加味逍遥散 の原型でもあります。つまり、加味逍遥散と滋陰至宝湯は根っこが同じなんです。

滋陰至宝湯 は、加味逍遥散が適応になるような、不定愁訴 の多い虚弱体質 の方の咳 に効く、と覚えておけば大きな間違いはありません。この処方は、咳や微熱自体は、軽めでほかにも様々な不調がある方によいです。