構成生薬 ※1
温性、寒性
蒼朮3g, 陳皮2.5g, 当帰2.5g, 地黄2.5g, 芍薬2.5g, 天門冬2.5g, 麦門冬2.5g, 黄柏1.5g, 知母1.5g, 甘草1.5g
身体所見
六病位
少陽病
脈診
細・数
舌診
舌質紅、乾燥、舌苔は少ない
腹診
腹力2-3/5。それ以外は特になし。
滋陰降火湯証
風邪が治りかけなんだけど、乾いた咳が残って・・・こたつや布団に入って温まるとこんこんこんこんしてしまう方にぴったりです。特に、夜間の頑固な咳が特徴的。
麦門冬湯よりも「咳の程度がひどい」タイプに、滋陰降火湯は用いられます。麦門冬湯は、気道の乾燥にとどまりますが、滋陰降火湯は、もとより全身の乾燥があるタイプの方によいです。
消化管も潤いがないため頑固な便秘に長年苦しみ、皮膚も浅黒くて、かさかさでかゆかゆ。
50代以上の男性の乾いた咳にすごく効いた経験があります。風呂後に皮膚が痒くてしょうがなかったのが、痒みがなくなって、肌も潤い、乾いた咳もなくなって・・・非常に喜ばれた経験があります。
ドライマウス、シェーグレン症候群の漢方薬でもあります。潤いをもたらす効果を期待して投与されます。
※1 秋葉哲生, 活用自在の処方解説, p192-193, ライフ・サイエンス